テンカラ渓流釣りと婚活記~中編~

ゆみ王

2019年07月15日 08:48

前回の続き



今日は何なんだろう。毛鉤を投げ込むとかなりの確率で反応がある。



可愛いサイズばかりだが、釣れ過ぎて面白くない。

渓を歩きながら、最近出会った白人との婚活を思いだしている。



前回の記事で白人との初食事会を書いた。

その後連絡先を交換し、ダメもとで二回目のデートを誘ってみると・・・。



いいですよ♪是非とも行きましょう♪

と、予想しなかった返事が返ってきた。

ずっと山遊びを一人でしていたので、デートする場所が浮かばない。

とりあえず、奈良公園を選択してみた。



白人と待ち合わせして、十数年ぶりに独身となった身でデートを楽しむ。

でもね、全然盛り上がらない(笑)



まずい。前回の食事会でも気になっていたのだが、白人の声が小さくて(自分の耳が遠いのかも知れない)何を言っているのかよく分からない・・・。

バツイチ40歳で貯金なし、さらに耳も遠いって思われたら絶対に次回のデートはないと思う。

よって、良く聞こえない時は聞こえているふりをして、笑顔で流すことにした。



何か話しかけてくるが、さっきから何度も聞き返しているのでまるで爺さんみたい。

聞えているふりをして笑って流していると、どうやら自分への質問だったようだ。

もう全てがかみ合わない。

白人の表情を見るが、全然楽しそうじゃない。

何とか起死回生の策を練ってみる。



よし。ここはいったん昼ご飯を食べて、悪い流れを変えてみよう。

昼飯なんて、いつも山奥でカップラーメンしか食べていなかったので、街中のランチなんてまったく分からない。

とりあえず、客がまったく居らずお洒落そうな店に入ってみた。



うぉ・・・。なんだこの暑さは・・・。

客が誰もいないためか、それとも経費削減のためなのか、何と冷房が入っていない。

食事中、自分の顔から汗が噴き出している・・・。

たまらずにタオルで首筋や顔を拭くと、タオルが少し黒ずんでいる。



しまった!!

今日のデートのために、昨晩はたっぷりと白髪染めリンスを使い、若々しく見せるために流すのを軽めにしていたのだ。



このままでは相当にまずい。

バツイチ40歳、貯金無しで耳は遠く、凄まじい汗かき、しかも黒い汗を流す男。



絶対に次回はなさそう。



余談が長すぎたので釣りに話を戻す。



離婚したショックで毎週渓流に癒されに行っていたが、いつの間にかテンカラの達人域に達した様だ。

なんか釣れ過ぎるのも面白くないな。



手を伸ばせば十分に回収できる釣り糸。



こういうのを放っておける人間は釣りする資格ないと思う。

ゴミを捨てるのも人間、それを拾うのも人間。

後編へ続く。

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