金曜日。
仕事を少し早めに終わらせ、滋賀県は東近江に車を走らせる。
2時間半、ひたすら走り続けていつもの野営地に到着。
車中飯を作る。
この瞬間、実は釣りをしている時間帯並みに楽しい。
まずは一杯・・・。
一週間の疲れがドット吹き飛ぶ瞬間。
発泡酒ばかり飲んでいると、久しぶりにビールを飲めばやはり「美味い」と感じる。
でも、二缶目以降は区別があまり分からなくなる。
自分だけかも知れないが、人間の味覚、案外いい加減かもしれない。
車内で色々と晩御飯を食べる。
今日は一袋¥79、いや、確か¥78だったか・・・どっちでもよいわ(笑)
こんなラーメンを買ってみた。
謳い文句は煮込み専用。
どうやら型崩れしない「ラーメン」のようだ。
いつものワンタンスープの残骸に投入。
煮込むこと数分。
この麺、伸びすぎやろう・・・。
麺にコシがあって切れないので、食いちぎる。
ところで、この麺・・・。
すごく美味しい!!
歯ごたえは勿論のこと、小麦の味がしっかりと感じられ、あっという間に完食。
僕はマルちゃん製麵の会社員でも何でもないけど、一度この麵を食べることをお勧めします。
※ただしこの麺、スープも何も付いてないですよ。
次はワインを飲みながら色々と考える人になる。
最近、会えなくなった子供たちの夢を頻繁に見る。
元妻の一方的な理由なのに、なぜ自分が一番苦しむのだろう。
かと言って、子供たちにとって必要な存在は、父親よりも母親。
これは、人間のみならず色々な生物にとっての共通事項。
それに僕は白人と再婚している以上、この類の話題は自発的にタブーとしている。
悔しいというか、悲しいというか、何とも表現しがたい、生きるってこういうことか、そんな心境になる。
今日はもう寝よう。
車内からお月様が見える。
月って、花とは違う感覚を与えてくれる。
花は「癒し」のみを与えてくれるが、月は癒しに加えて「せつなさ」を与える。
もう十分にせつないわ~。
いつの間にか就寝。
おはよう。
今日は頑張って6時に起床。
後片付けやら、朝食やら、ゆっくり準備して7時から釣行開始。
すでに釣り人多数・・・。
昨年とは異なり、今シーズンはどうも違う。
一言でいえば、昨年よりも圧倒的に釣り人が多い。
しかも、本当に遊魚券を持ってるの?と疑ってしまう人達が多数見受けられる。
結局、今日は人混みを避けて初めての場所から釣り上がる。
初めての場所で良く分らなかったが、すぐに美しくてパワフルなアマゴと対面。
早朝から毛バリが炸裂。
もちろん、すべて丁寧にリリース。
僕の座右の銘は、中国古典の「塞翁が馬」。
簡単に言えば、その時に「幸せ」と思った出来事は「不幸」に繋がる可能性があり、その逆もあり得ると言うことだ。
早朝から予期せぬヒットが続く。
不本意なポイントから釣り上がる事態になってしまったが、今日は塞翁が馬を実感する日なのかな。
あ~。
なんて気持ちが良いのだろう。
山、そして渓流、これらの存在は、ネットで見るエロ動画並みに僕の心をいつも癒してくれる。
今日は、すべての景色が本当に美しく自分の目に写る。
美しい苔もびっしり。
そうそう、僕は最近「苔」に興味を抱き、自宅で苔飼育を始めた。
苔の美とは、わびさびの美に繋がり、渓流と非常にリンクしているのだ。
良さそうな滋賀県東近江産の渓流石を少し拝借する。
人生、どんな状況であれ、どんなに苦しかろうと、常に明るく前向きに生きる。
これが、この世の不条理に立ち向かって打ち勝てる、最も簡単な思想で方法なのじゃないかと思う。
同じ渓だが、初めて足を踏み入れる場所での釣り。
釣れようが釣れまいが、やっぱり新鮮な場所での「遊び」は楽しい。
人間はついつい慣れた環境を選んでしまうが、不慣れな場所を選んだ方が、実は人生の幸福度が高いのかもしれないな。
飽きない程度に、綺麗なアマゴが今日は出て来てくれる。
一匹もイワナが出て来ない一日だったが、日本料理には日本酒って感じで、混在しない一日も良いかも知れない。
猛暑で減水の厳しい環境だったが、今シーズン一番のアマゴに対面出来た。
素晴らしいファイトだった。
毛バリを外すのに少し難渋したが、無事に元気よく去ってくれた。
減水の中、数少ないポイント。
数十センチの距離感を考え、渓魚が咥えそうな場所に毛ばりを流す。
綺麗なアマゴ。
今日は今シーズンで一番楽しい釣り日やな。
よし。
最後は、このまな板のような場所で尺イワナを釣って見せようか。
毛ばりを投げる。1・・・2・・・3・・・。
ラインが動き合わせる!!
7㎝程度のアマゴ(笑)。
熱中症になりそうな暑さ。
十分に楽しめたので、今日の釣りは終わり。
渓流で拝借してきた石を、最近はまっている自宅の苔テラリウムに戻す。
自宅で渓流を味わえる・・・。
終わり。