奈良、十津川水系釣行。~6戦目~。PTSDに苦しむ数年間。

ゆみ王

2023年05月28日 12:27



今日の行程、夕方から少しだけテンカラ釣りをして、あとは山奥での車中泊。



今シーズン、はじめて訪れた十津川水系。

ここは林道と渓との高低差が非常に激しい。

この渓で、唯一「入川道」の看板を見つけ探索がてら降りてみた。

良い場所だったが、今日は時間が無いので観察のみで撤退。



今夜の宿営地へ戻る。

日が暮れるまで、まだ時間はある。

いつもはここから釣り上がるのだが、今日はキャンプ要素が主目的、釣果を期待せず初めて釣り下がろうと思う。



釣り下がると、予想外な一面を目にする。

結構良さそうな箇所がポツポツ出現。



相変わらず渇水だが、ここなら出そうと思うポイントに毛ばりを着水。



一級ポイントだったが、予想外のオイカワ。

雑魚扱いされるカワムツやオイカワだが、環境の変化により30年後は貴重魚になっているかもね。



灯台下暗し、とは良く言ったものだ。

普段の入渓ポイントから若干下るだけで、こんなに良いポイントがあったとは。



確信を持って毛ばりを投げると、素晴らしいアマゴ。

キャンプついでの釣りに関しては贅沢すぎる一匹だ。



ここは、必ず良いアマゴが出ると思っていたが、数投しても反応が無かった。

執着は人間の最も恥ずべき煩悩だが、ここでは何度も毛ばりを投げた。

やがて、ラインは動き最高のファイトが始まる。



ついでの釣りのつもりが、こんなに素晴らしい一匹に出会えるとは。

釣りって、案外こういう気楽な気持ちで釣る方が釣果が良いかもね。



人工的な構造物。

生息環境が厳しい現代、こういう場所にも潜んでいるはず。

狙ったポイントに毛ばりを流す。



面白いように釣れる。

キャンプ前菜を十分に楽しんだ。



宿営地へ戻る。

今日は数年ぶりに、キャンプ要素満開の夜を過ごす。



以前、売り切れ続出していたこのビール缶。

缶ビールはやっぱり普通の飲み口の方が良いな。



数年ぶりの焚き火。

いつも同じことを考える。

小さな炎から、大きな炎へと成長し・・・。



やがて下火となり、消える。

この間、あっという間だ。

人の寿命、そして人生もそう。

諸行無常を理解して生きる1日は、煩悩まみれに生きる80年より遥かに実り豊かだと思う。



火が消え、車内に移動。

焚き火をすると、どうしてもネガティブ思考になる。

翌朝の釣りに向けて早めに就寝。



真夜中、数年前からずっと見ている夢で目を覚ます。

頬に白く乾いた線がある。

涙の後だ。

もう何年もディープインパクトの余韻を引きずったままだ。

生きることは苦しむことであり、それがこの世での修行なんだと思う。



翌朝の釣りは気分が盛り上がらず中止。

昼過ぎから庭で一杯。



庭に植えたバジルがグングン成長。



バジルのちくわ巻き。

摘み立て直後のバジルは本当に香り豊かであり、どんな食材にも合う。



西洋パセリも日に日に成長。

採れたのパセリは、決して苦くはなく美味いんだな。



アゲハ蝶の幼虫が居座っていた山椒の木。

大食漢で葉が無くなりそうだったので、そのたびに山椒の苗を植えていた。

大きく成長していたが、蛹直前の大移動に出たのか、2匹とも姿を消していた。

それとも、捕食されたか・・・。



庭でホッコリしていると、2匹のアゲハ蝶がヒラヒラと飛んでいる。

アゲハ蝶に帰巣本能は無いが、すぐに「あの2匹だ!!」と直感した。

無事に巣立って良かった。



メダカのフンが良い肥料になっているのか、水生植物の八つ頭(サトイモの仲間)の成長が凄まじい。

白メダカも卵を産むようになってきた。



スイレンの蕾も大きくなってきた。

一週間以内に開花しそうな勢いだ。



この庭は、いつも落ち込んだ自分を慰めてくれる。

一生懸命に生きよう。

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